2017年1月19日 関東学院大学にて「なみのこえ 新地町」の上映が決定いたしました。
16:45~18:35 作品上映
18:40~19:10 芹沢高志講演
入場無料・予約不要
関東学院大学 金沢八景(室の木)キャンパス E6号館103室
詳しくはこちら
あのとき 本当はどう思ったの?
2017年1月19日 関東学院大学にて「なみのこえ 新地町」の上映が決定いたしました。
16:45~18:35 作品上映
18:40~19:10 芹沢高志講演
入場無料・予約不要
関東学院大学 金沢八景(室の木)キャンパス E6号館103室
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3月20日、新宿区四谷にあるP3 art and environmentにて上映決定しました。
上映終了後には、酒井・濱口両監督と芹沢高志、
そして、スペシャルゲストには東長寺住職 瀧澤遥風映さんを予定しています。
詳細はP3 art and environment まで
2014年3月1日〜3月14日
オーディトリウム渋谷にて「濱口竜介プロスペクティブ in Tokyo」が行われます。silent voice 製作 『なみのこえ』『うたうひと』の他、『FRIEND OF THE NIGHT』『親密さ』『THE DEPTH』『PASSION』等上映。お見逃しなく!
11月9日より、オーディトリウム渋谷にて東北記録映画三部作『なみのおと』『なみのこえ』『うたうひと』一挙公開となります。
スケジュール詳細、トークゲストは以下の通りです。
11月9日(土)-11月13日(水)
11:00 なみのおと
13:40 なみのこえ 新地町
15:40 なみのこえ 気仙沼
17:40-18:40 トーク(日替わり)
18:50 うたうひと
11月14日(木)
11:00 うたうひと
13:10-14:10 トーク(日替わり)
14:20 なみのおと
17:00 なみのこえ 新地町
19:00 なみのこえ 気仙沼
11月15日(金)
11:00 Storytellers(『うたうひと』Utau Hito, with English subtitles)
13:10-14:10 トーク(日替わり)
14:20 The Voices from the Waves (『なみのおと』Nami no Oto, with English subtitles)
17:00 なみのこえ 新地町
19:00 なみのこえ 気仙沼
11月16日(土)-11月22日(金)
10:30 うたうひと
*トークイベント ゲスト
「東北記録映画三部作」いずれかの作品ご鑑賞のお客様は半券のご提示にてどの日程のトークもご入場いただけます。
11月9日(土)17:40-18:40 藤岡朝子さん(「山形国際ドキュメンタリー映画祭」ディレクター)、酒井耕監督
11月10日(日)17:40-18:40 黒沢清さん(映画監督)、酒井耕監督、濱口竜介監督
11月11日(月)17:40-18:40 三浦哲哉さん(映画批評)、酒井耕監督、濱口竜介監督
11月12日(火)17:40-18:40 佐々木敦さん(批評家、早稲田大学教授)、酒井耕監督、濱口竜介監督
11月13日(水)17:40-18:40 港千尋さん(写真家)、酒井耕監督、濱口竜介監督
11月14日(木)13:10-14:10 小野和子さん(民話研究者)+芹沢高志さん(『なみのこえ』『うたうひと』プロデューサー)、酒井耕監督、濱口竜介監督
11月15日(金)13:10-14:10 大塚英志さん(批評家)、酒井耕監督
11月21日(木)12:30〜13:20 ヤン・ヨンヒさん(映画監督)、酒井耕監督
■料金
特別鑑賞券(四回券)=4000円 ※劇場窓口にて販売中/オーディトリウム渋谷・アップリンク(11/16〜)ともにお使いになれます/会期中も販売致します
当日券
一般=1500円/学生=1300円(平日学割=1000円)/シニア(60歳以上)=1000円/高校生=800円/中学生以下=500円
*半券割引(二本目以降は半券提示により)=1000円でご鑑賞いただけます(両館どちらでもご利用いただけます)
各回入替/整理番号制
『なみのこえ 気仙沼』『なみのこえ 新地町』は、東日本大震災における津波被災者へのインタビュー映画『なみのおと』の続編。酒井耕・濱口竜介両監督は前作の完成から1年以上撮影を継続し、宮城県気仙沼市と福島県新地町の被災者、約20名の対話を新たに『なみのこえ』としてまとめた。人々が抱える問題も思いも発生直後とは違って来ている現在、出演者=インタビュイーは、夫婦や親子、友人、職場仲間たちとの会話の中で薄れて行く記憶を呼び戻し、思いを新たにして行く。
前作『なみのおと』では、津波被害の体験者同士が共に震災と向き合う「新しい言葉」をつくりだしていく過程が記録され、鑑賞者からは「言葉に強い現実感を感じた」という反応が多くあった。この現実感を未来の人々へも届けるため、監督達は劇映画の手法をドキュメンタリー映画に適用するという前作の様式を徹底する。日常-非日常、被災者-非当事者、聞くこと-語ること、被写体-鑑賞者、シリアス-ジョーク、二人の監督、フィクション-ドキュメンタリー、あらゆる分断線を越えた境界から未踏の故郷=現実は生まれ、震災を知らない100年後に暮らす人々と私たち、そして過去に生きていた人や動物やモノとを繋いでいる。
酒井耕・濱口竜介の共同監督による東北記録映画三部作 第二部。前作『なみのおと』の手法を受け継ぎながらも、震災から時間を経て記録された対話者たちの表現はより自立性を増し、様々な声の混交する町の肖像が描かれる。
監督たちは前作を作る過程で出会った東北の伝承民話にヒントを得て、口承記録の方法を徹底する。これは震災という粗大な印象の底に隠れてしまった幾多の視点と声を蘇らせる事で出来事を100年200年の先まで伝える術であり、自然災害の現実感とそれに向き合う個々の人間の心象を観る者に理解させる。
飲食店を営む兄弟、役所の仕事仲間、夫婦、監督達自身、恋人たち、漁師の親子。彼らが過去を振り返りながら未来を目指して放つ言葉や表情のひとつひとつが、聞くことと語ることの間から生まれるとき、古来よりその土地の言葉が決して絶やす事の無かったもの、すなわち一番の被災者でもあった死者たちのこえへと接近することになる。
『なみのおと 気仙沼』『なみのこえ 新地町』の二編構成。大きな問題を抱えた場所の記録であると同時に、フィクションとドキュメンタリーの間を通り抜けて新しい記憶の創造へと向かった映画的探求の到達点。
『なみのこえ』は、2011年に製作された『なみのおと』の続編であり、前作を踏襲する形で東日本大震災の津波被災者に対するインタビューから成る。前作『なみのおと』では震災から約半年後、岩手から福島に渡る広域で記録したのに対し、『なみのこえ』は震災から約一年後に福島県新地町と宮城県気仙沼市に絞って記録した。
私達がインタビューをしていく中で心がけたことは、聞く相手を被災の過酷さや体験談の鮮烈さによっては選ばないということだ。私達は出会った多くの被災者に「私たちよりもっと悲惨な体験をした人がいるから、そちらに聞いて欲しい」と何度となく言われた。地震でライフラインが止まった人、家の半壊した人、家を流された人、親しい人を流された人、家族を波に呑まれた人…。どこかにある「被災の中心」から離れるほど「語れない」。彼らは被災したにもかかわらず、被災した度合いによって「負い目」を感じているようだった。しかし、その「被災の中心」を求めて行く先は、もはや声なき死者である。決して聞けない「死者の声」が生き残った人々の声を封じていた。
本作に登場する21人は単に震災のことだけを語るわけではない。彼らは被災体験を語り合ううちにインタビューを「おしゃべり」へと変えていく。そこにあるのは「被災者」の声ではなく、彼ら一人ひとりの声だ。私達はこの声を100年先まで残したいと考えた。100年後の未来、私達は同じく死者であり、この映画は「死者の声」になっているだろう。この映画に収められた彼らの声と、今は聞くことのできない波に消えた声が、100年後の未来でつながっていくことを祈って、この映画『なみのこえ』は撮られている。
地域 | 劇場名 | 主催 | 公開日 |
---|---|---|---|
東京 | P3 art and environment | P3 art and environment | 2015年3月21日 |
ドイツ | ベルリン日独センター | ベルリン日独センター | 2015年3月11日 |
長野 | かんてんぐら | 東日本大震災の復興を考える会 | 2015年3月11日 |
宮城 | チェスコ屋 | 日本イスラエル・サポート・プログラム | 2015年3月7日 |
京都 | 京都工芸繊維大学大学院 | 工芸科学研究科デザイン学部門 | 2015年1月30日 |
兵庫 | デザイン・クリエイティブセンター神戸 | 加川広重 巨大絵画が繋ぐ東北と神戸プロジェクト実行委員会 | 2015年1月18日 |
宮城 | せんだいメディアテーク | 対話の可能性「記録と想起」展 | 2014年12月21日 |
東京 | 新宿K’s cinema | ドキュメンタリー・ドリーム・ショー山形in東京2014 | 2013年11月20日 |
東京 | 渋谷オーディトリウム | 2012年11月9~22日 | |
東京 | 渋谷アップリンク | 2012年11月16日~ | |
広島 | 横川シネマ | 2013年12月22日~2014年1月3日 | |
沖縄 | 琉球大学 | Cimarcus | 2014年10月4日 |
沖縄 | 沖縄大学 | Cimarcus | 2014年10月5日 |
真正面に据えられたカメラによって、家族が、友人たちが、同僚たちが、語り手と聞き手が、それぞれの声と顔を持ったひとりの人間へと分割されていく。それが感動的なのは、そこで「他の誰でもないその人そのもの」が映しだされるからではない。そうではなく、対話相手との間合いや呼吸が、彼らの関係性が、ひとつの顔の中に描きこまれていくからなのだ。パーソナルな物語を語る彼らの声と顔ひとつひとつに、歴史や約束、愛といったソーシャルなものが既に織り込まれているからなのだ。
結城秀勇(ゆうきひでたけ)映画批評/雑誌「nobody」編集部
同誌24号から36号まで編集長。共編著に「映画空間400選」(LIXIL出版)